古いアルバム
「終活って、何をすればいいの」事前相談やイベント会場などでよく訊かれます。
この言葉が葬儀業界で使われだしたときは、自分にもしものときは「ああしてほしい、こうしてほしい、あれはここにあるから。」など、送る側が困らないように生前から準備をしておいたほうがいいですよ、みたいなところからエンディングノートなるものが登場したように記憶しています。
当時は終活と銘打ったイベントを開催しても「葬儀で困らないための」とか「正しい葬儀社の選び方」など終活イコールお葬式の準備的なことが多々ありましたが現在では自身の終末期を見据え、生涯を振り返り、見つめなおすことで残りの人生をいかに有意義なものにするかに考え方が変わってきています
その意味で古い写真やアルバムなどは生涯を振る返る重要なアイテムといえます。
入学式、修学旅行、運動会、学園祭や球技大会、結婚式や家族旅行、社員旅行のスナップ写真などなど写真をみるだけで当時の記憶が甦り、流行していたことや、ヒットしていた音楽、ドラマの主題歌などが鮮明に思い出されます。
現在ではカメラのデジタル化にともない、パソコンやスマホがアルバムのようになってしまいましたが、クリックやスワイプ、スクロールという作業は何だか事務的でサクサクと味気ない気がします。
やはり、色が薄くなったり、赤く焼けてしまったアルバムのページを一枚一枚めくるから思い出が甦ってくるのであって、劣化知らずのデジタル画像をスマホやタブレットで見ながら「あの時はこうだったよなぁー」なんて生涯の振り返りができるのかなと少しだけ疑問に思ったりもします。
シオタニ株式会社
村田 学